
団体スポーツだと「チーム」という自分の居場所がある。チームメートの仲間と談笑するうちにリラックスし、悩みが解決することもあるだろう。だが、ゴルフは個人スポーツ。基本的には全員が敵味方のライバル同士だ。普段から慣れ親しんでいるツアーなら顔見知りがいて話すこともできるが、初めて出向くような未知のツアーなら、全員が未知の人々。そこで結果を残すためには、自分自身でいかに力を発揮できる環境を作っていくかが、大事になる。
改めてそう感じたのは、石川遼の10月プレジデンツ杯への「思い」を聞いたからだ。同杯は、米国代表対世界選抜(欧州以外)の対抗戦。石川は世界選抜のノーマン主将の推薦で、初出場が決まった。その晴れ舞台で、ウッズら強力な米国選手との対決以上に、石川が望んでいること。それは、ビジェイ・シンや、アーニー・エルスら世界選抜のチームメートとの「絆(きずな)」の構築だった。
「絆がなきゃいけない大会だし、絆が生まれると思う。これから僕がアメリカや欧州ツアーにスポット参戦するとき、僕から話しかけることもできるし、向こうから話しかけてくれるかもしれない。僕が行くところで、居場所ができると思うんです。それは涙が出るくらいうれしいし、幸せなこと」。
石川は今年、米ツアーに6試合出場したが、予選通過は2度だけだった。日本でこそ賞金王の片山や谷口、選手会長の宮本らが声を掛けてくれ「居場所」ができ、その力を示しているが、世界最高峰の舞台では居場所が見つからず「孤独」を感じたこともあっただろう。それが、プレジデンツ杯によって解消されたとしたら、来年は世界でも存分に活躍できる可能性が広がることになる。
今週はアジアツアーも兼ねたパナソニックオープンが、京都・城陽CCで開かれる。ホストプロとして挑む石川。プレジデンツ杯へ勢いづく〝ホスト初V〟を狙う。
2010年
2009年
