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第16回 「開き直った女王様」
2009年11月12日更新


(C)2009 GolfPark

今年のツアーが、男女とも大詰めを迎えている。シーズン終盤の注目点と言えば、賞金レースやシード権争いが〝定番〟だが、今年勝ってない実力者が勝てるかどうか…も気になるところだ。男子では98年から11年連続で勝ち続けている片山晋呉、06年から3年連続勝っている谷原秀人。女子では、99年から10年連続で勝ち続けている不動裕理、そして06年から3年連続で勝星を挙げ、昨年は初の賞金女王に輝いた古閑美保が、今季未勝利の〝大物〟だ。

今週は、男子が昨年片山が勝った三井住友VISA太平洋マスターズ、女子が昨年古閑が勝った伊藤園レディスなので、楽しみだったが、片山は残念ながら風邪で欠場。そうなれば、古閑に期待したい。

古閑は2週前の樋口久子IDC大塚家具レディスで今季初の予選落ち。翌日の日曜日は1日中、都内の自宅にこもりきりだったという。「元々、日曜なんて予定入れてないから(友だちを)探しても誰もいないし、見たいテレビもないし。洗濯とか掃除をしてた」。

師匠の清元プロからは、お仕置き? の電話ももらった。

「嫌なこといっぱい言われて、『はい、はい』って言って聞いて切ったら、また10分後くらいに掛かってきたんです。終わったことを言われても『分かってます!』って言うしかないですよね」。先週のミズノクラシックで報道陣の前で笑って話す古閑に、予選落ちしたショックなど微塵もなかった。そんな、気持ちの切り替えの早さが、彼女の最大の武器なのだ。

今年は、28試合に出場し10位内が15回、賞金ランクも8位と悪い数字ではない。春先は左手首痛に悩まされ、夏場は原因不明の咳にも苦しんだが、現在は体調も良好そう。88年ツアー制施行後では、88年吉川なよ子、92年塩谷育代、99年村口史子の3人の賞金女王が翌年未勝利に終わっているが、古閑にもはや焦りはない。「勝ちたい気持ちは常にあるけど、もうここまでくれば、なるようになるしかない。だめならだめで、また新しい何かが生まれるかも…」。今季前半はケガもあり、やや焦りの色があった古閑だが、ここにきて心理状態にも変化が出てきた。女子は残り3試合。開き直って1打1打に集中していけば、最後に幸運が待っているかもしれない。

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著者プロフィール

木村有三(きむら・ゆうぞう)
1974年12月28日、大阪市生まれ。同大ゴルフ部時代は、関西学生ゴルフ連盟競技委員長を務める。98年日刊スポーツ新聞社入社。02年プロ野球・オリックス担当。99~01年、03年から現在まではゴルフ担当。海外メジャーは、今年マスターズまで男女合わせて17大会を取材。
趣味は競馬、競輪。
≫ニッカンスポーツ・コム

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