
プロゴルファーには、無論いろんなタイプがいる。例えば、ひとつの質問に対して、聞かれたことをきっちり返す選手もいれば、聞かれたことを返すうちに話が発展し、質問の領域を超えた内容の返答までしてくれる選手もいる。僕たち記者にとっては、少しでも長く話をしてくれた方が、記事にできる〝ヒント〟が増えるわけで、ありがたい。簡単に言えば「おしゃべり」なプロというわけだが、そんな選手の代表が男子では石川遼、女子では上田桃子だ。
遼くんの優等生的な受け答えは周知の事実だと思うが、桃子ちゃんのインタビューもおもしろい。そんな彼女が、今年のテーマに掲げているのが「考えすぎるのをやめる」ということ。ゴルフは、1ラウンド4時間以上と長いプレー中、実際に球を打つ時間は2分弱。その他の時間は歩いたり、他人のプレーを見たりするわけで、自然と考える時間も長くなるものだ。ラウンド中に考えたことがうまくいかないと、その後の練習でも考え、悩んでしまう。コーチが四六時中そばにいれば、悩みも解消できるかもしれないが、米ツアーが主戦場の彼女はそうもいかない。プレー中だけでなく、その前後も、つまり1日中ゴルフのことを考えていれば、さすがに息詰まってくる。
「私はドキドキ、ワクワクするようなスリルが大好き。そういうドキドキを求めてゴルフをやっているのに、今までは考え過ぎていた。アメリカで絶対勝つという気持ちだけは忘れず、シンプルにいきたい」。
戦う前から考えすぎて悩むのではなく、目の前の1打に集中して、負けても勝っても〝勝負〟を楽しむ。そんな心境で上田桃子が今季米ツアーを戦うことができれば、念願の海外勝利を手にするチャンスは増えるはず。僕も、楽しい彼女の優勝インタビューを早く聞きたい。
2010年
2009年
