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第24回 「ラ・ボンバ復活!」
2010年1月29日更新

熱心なゴルフファンなら、この男の名前を覚えていることだろう。今井克宗(いまい・かつむね)、37歳。日本ゴルフツアー機構(JGTO)が発足して2年目の00年、賞金ランク70位で初シードを獲得。当時、今井はプロテストに3度失敗していた。以前なら「プロ」として活動できなかったが、JGTO設立によって「プロテスト未合格者」にもツアープロとしての門戸が開かれ、今井は「プロテストに合格していない選手で初めてのシード選手」となった。さらに03年カシオワールドでは、史上初のプロテスト未合格者のツアー制覇を成し遂げた。

僕も同大会を実際に取材し、彼に大きな興味を抱いたことを覚えている。ビール大瓶12本飲んでも「しらふです」と言い切る酒豪。初優勝後には、来季はトレーニングに力を入れ「イアン・ソープになる」と言い、「肝臓壊すくらい(開催地鹿児島の)いも焼酎を飲んで帰りたい」と笑った。豪快な生きざまが身上で、愛称はラ・ボンバ(爆発男)。「いまかつ」とも呼ばれ、親しまれた。06年まではシード権を保持し、個性派プロとしてファンも多かった。だが、07年に賞金ランク111位でシード落ちすると、それ以降予選会を突破することすらできず、ツアー出場機会を失った。昨年も3次で敗退し、今季日本での出場試合はほとんどない。

そこで、今井が目を向けたのがアジアンツアーだった。1月13日から行われた4日間の最終予選会に挑み、見事3位で今季の出場権をつかんだ。同じく40位以内に入り出場権を獲得した矢野東(11位)、久保谷健一(18位)らより上位で突破したことに、復活気配がうかがえる。さすがプロを目指していた修行時代に、米国のミニツアーを転戦し腕を磨いた”たたき上げ”のプロ。その根性と、ゴルフへの情熱は失われていなかったのだ。

同ツアーは今季、現時点で19試合の開催を予定しており、その中には日本ツアーと共催のパナソニックオープン(9月23日~、兵庫・六甲国際GC)もある。再会した際には「ラ・ボンバ」の”アジアンツアー喜怒哀楽”を是非とも、取材してみたい。

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著者プロフィール

木村有三(きむら・ゆうぞう)
1974年12月28日、大阪市生まれ。同大ゴルフ部時代は、関西学生ゴルフ連盟競技委員長を務める。98年日刊スポーツ新聞社入社。02年プロ野球・オリックス担当。99~01年、03年から現在まではゴルフ担当。海外メジャーは、今年マスターズまで男女合わせて17大会を取材。
趣味は競馬、競輪。
≫ニッカンスポーツ・コム

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