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トーナメントレポート

ダンロップフェニックストーナメント

フェニックス カントリークラブ/宮崎県2008/11/20~11/23

ライブスコア

ペアリング ホールデータ ホールバイホール ライブバトル

REPORT
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FINAL
SCORE
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FINAL

 
 

3rd ROUND REPORT


マークセンが奪取、石川遼は3位タイに浮上!

 タイのプラヤド・マークセンが5バーディー、1ボギーの4アンダー67、通算8アンダーとスコアを伸ばし2位から首位に躍り出た。2打差2位には前日トップの近藤智弘が続いた。
注目の石川遼はアウトで2打スコアをおとしながらインで4バーディー、1ボギーと復活、2日連続のアンダーパーとなる70、通算4アンダー3位と6位からランクを上げた。同じ3位には富田雅哉、米ツアーの強豪、マスターズ3位のブラント・スネデカーがつけている。
  首位から3打差の3アンダーには丸山茂樹、谷口徹、谷原秀人、矢野東、藤田寛之と日本ツアーを代表するプレーヤーがひしめき、最終日は誰が勝ってもおかしくない好ゲームとなった。
  2連覇を目指すイアン・ポールター(イングランド)がこの日ベストスコアの66で1アンダー、14位へ上昇。アーニー・エルス(南ア)は2オーバーの27位、片山晋呉は4オーバー38位と伸び悩んだ。

○石川遼はバレステロスを越えるのか

 遼を見て思い起こすのはスペインの名手、セべ・バレステロスだ。
  1976年、19歳のバレステロスは単身スペインから宮崎にやってきた。第3回を迎えたダンロップフェニックストーナメントに珍らしや、スペイン人のプロが初めてきた。
  セベリアーノ・バレステロス。まだ「セベ」の愛称がなくて、舌をかみそうな複雑な発音に閉口したものだ。彼はその年の全英オープンでジョニー・ミラーに次いで2位。とはいえ日本では知らない人の方が多い時代である。そのときの戦績は34位。が、そのころゴルフは“おじさんのスポーツ”で10代は彼一人、驚きに口があんぐり開いたままだったことを昨日のように思い出す。
だが、我々を心底驚かせたのは翌77年、20歳7カ月でヒューバート・グリーン、ベン・クレンショーらを抑えて初優勝をあげたことである。セべは、その前週の日本オープン(千葉・習志野)も圧勝しており2週連続の偉業、最年少優勝記録で飾った。若造が次々とビッグタイトルをとり日本はくやしかった。しかし、そのセべは79年、全英オープンを勝ち80年にはマスターズを制した。するとおもしろいものだ、「セベを育てたのは日本である」と日本ゴルフ界の論調は”敗戦の屈辱“から”日本の誇り“へと変わった。日本でバレステロスのファンが多いのはそのせいである。

インタビュールームで遼に「バレステロスを知ってるかい」と聞くと「知ってますよ~」抗議するように口をとんがらせた。この日、ゴルフは曇りのち晴れ。6、7.9番をボギーとしたが、インで4バーディーと盛り返した。「あの攻撃的なゴルフはぼくの憧れ、どこからでも攻める姿勢は僕のバックボーンで、僕がやろうとしていることと同一線上の人です」思い入れが強かったのだろう、熱っぽく語った。
実はそういうと思い水を向けたのだ。この日の遼のゴルフ。まさにバレステロスをほうふつとさせた。自分の信じるところをとことん追求する遼の生き方、やり方、スタイル、プレーぶりがまるでバレステロス、ずーっとオーバーラップして見えていたので、満足だ、うれしい。
この日―
遼は左ドッグレッグの13番、ワンオンを狙いピン5㍍手前に落としグリーン奥へこぼした。350ヤードをゆうに越える会心のショットからイーグル逃しのバーディー。
18番パー5の第1打は右林にあわやというきわどいショットでボールは深いラフ。しかし、はるか250ヤードを超えるグリーンの旗をストレートに狙うには絶好の位置で、5番ウッドでキャリーで乗せバーディーをとった。
13番は本来一番先にティーショットするところを最後にティーショットを打ったのは前の組がいて同伴競技者の谷口徹、S・K・ホに先に打ってもらい、自分はワンオン狙い。そして18番は危険この上もない右林をしっかり狙ってバーディー、あわよくばイーグルも、という計算ずくのショットだった。

○歴史に残る駐車場ショットの再現

中でも18番はまさにあのバレステロスが1979年、イングランドのロイヤルリザム・セントアンズの全英オープンで見せた駐車場ショットの再現だった。あの強風の最終日、バレステロスは16番、左ドッグレッグの最難関ホールで右の車が満杯の駐車場に向かって打ち、邪魔な車を移動させるとグリーンにものの見事に乗せ優勝につなげた。いまも語り継がれる、セべの駐車場ショットである。それは攻撃的で、計算ずく、面白がりとずうずうしさ満載ですごかった。人にないありとあらゆるものをゴルフで表現しようと思った時、そんな常識外のことが難なくできるんだ。のちにスタープレーヤーに成長したバレステロスを見るたび、スターの要素とはこういうことなのだ、と何度もおもったことだ。

ダンロップフェニックスを20歳7カ月で優勝したバレステロスは、その後マスターズ2勝、全英オープン3勝を挙げた。そしていま石川遼というわづか17歳と2か月の少年がその記録をぬりかえようとしている。日曜日、遼が勝つ確率は決して少なくないことは31年前に証明済みの事実である。
51歳のバレステロスは10月、脳腫瘍が見つかり手術を受け、数日前ようやく集中治療室を出たというニュースがながれている。ほっと胸をなでおろすグッドニュースに遼が花を添えてほしいものだ。 (武藤一彦)


【ツアーお楽しみトピックス】
石川遼
(c)GolfPark 2008
Dunlop Phoenix Tournament
主催: 住友ゴム工業、フェニックス・シーガイア・リゾート、毎日放送
主管: 日本ゴルフツアー機構
開催日時: 2008年11月16日(日)~23日(日)
20日(木) 予選ラウンド1日目
21日(金)予選ラウンド2日目
22日(土)決勝ラウンド1日目
23日(日)決勝ラウンド2日目
開催コース: フェニックスカントリークラブ
宮崎県宮崎市塩路浜山3083
TEL 0985-39-1301
賞金総額: 200,000,000円
優勝賞金: 40,000,000円
アクセス: JR宮崎駅より直行の無料シャトルバスをご利用ください。
お車でお越しの方はギャラリー用臨時駐車場をご利用ください。
駐車場からは送迎バスをご利用ください。
TV放映: MBS発JNN24局ネット
11月22日(土)14:00~15:54
11月23日(日)15:00~16:54
お問い合わせ: 大会事務局
TEL 0985-37-9000(平日9:00~17:00)
公式サイト: http://dpt.gr.jp/
 
 
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