逃げるセルヒオ・ガルシア、追うトーマス・ビヨンと99年にプレーオフまでもつれ込んだ二人が最終組で対決した。結果的には最終ホールで明暗が分かれる展開で、ガルシアが3打差をつけ一歩リードした。
トップを堅持しているガルシア
今年、未勝利のガルシアが今季初優勝に大きく近づいた。初日から66,65そして67と安定したプレーで-15までスコアを伸ばした。1番でバーディパットを外し、2番で3パットと悪い流れにかたむきそうだったが、5番で6mを沈めると落ち着きを取り戻した。332ヤード・パー4の13番では好調なドライバーでグリーンど真ん中にワンオン。9mのイーグルパットは惜しくも外れたが、難なくバーディ。
一方のビヨンも10番のパー4で17mのロングパットを沈めたりして、ガルシアに追走、1打差のまま最終ホールを迎えた。
明暗分かれた最終ホール
ティショットは殆ど同じ距離だった二人だったが、セカンドショットが3アイアンのビヨンは当たりが薄くてグリーン手前のラフへ、4アイアンのガルシアはピンの左8mにツーオンを果たす。しかもビヨンのボールは深いラフにつかまり、且つ、手前のバンカーが近くて難しいアプローチ。案の定、三打目は1mほど出ただけで再度チップショット、バーディが計算できるこのホールでパーも危うくなってきた。
一方のガルシアは、イーグルパットは外すもののお先にバーディ。ビヨンのパーパットはカップに吸い込まれず、一気に3打差と開いて三日目のプレーが終了した。
「3打差は難しいが、追いつくのは不可能ではない、とにかくベストプレーを心がけることだ。」とビヨン、「ビヨンは良い選手だし油断したらやられる、自分に出来る事は良いプレーを続けることだ。」と二人ともベストなプレーが必要な最終日となりそうだ。
3位には67で回った伊沢利光が最終組に食い込んだ。「5打差でしょう。ちょっと難しいかな。」とコメントしたが、日本のリーダーとして頑張ってもらいたいところだ。
最終組で回った丸山大輔だったが、「今日の二人は僕には荷が重すぎます。やっぱ上手いですね、正直かなわないと思いました。」と脱帽の感があるが、なんとかワンオーバーでこらえて4位タイ。「でもゴルフは何が起こるか分からない、予選のように集中力をきらさないでプレーし続けます。」と気持ちを切り替えて初優勝を狙う。
飛ばし屋ハンク・キーニーは、昨日-9までスコアを伸ばしながら、8番ホールから突如崩れた。その原因は、実はドライバーにヒビが入っていたからだそうで、「途中まで全然気づかなかった、余りにも自分の思うとおりに打てなかったのでショックだった。」と悔やんでいたがその鬱憤を晴らすかのような1イーグル5バーディ今日のベストスコア64をたたきだし5位に浮上した。
明日はガルシア、ビヨンの一騎打ちといった感じだが、99年では14番までに3打差ビハインドだったビヨンが15、17、18番バーディで追いつき、プレーオフ4ホール目の18番でバーディを奪いガルシアを振りきったということもあり、まだ余談の許さない戦いとなりそうだ。
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