3打差でスタートしたガルシアだったが、昨日までの素晴らしいプレーが影を潜め、前半から苦しい戦い。ビヨン、伊沢も難しいコンディションに苦しめられたが、後半、落ち着きを取り戻したビヨンが追いすがる選手を振りきって今大会2勝目を飾った。
どうしたガルシア、出だしでつまずく
2番は3パット、3番はバンカーに入れて連続ボギーとつまずくガルシアは、7番今日唯一のバーディをとるが、8番ティショット林に入れてダボ。9番も林でボギーと昨日まで好調なドライバーが乱れ、しかもパッティングも入らず前半40でターン。
伊沢は、6番でスリーパットのダボ、8番はティショットを林に入れて出すだけ、寄らず入らずでトリプルボギーをたたき、-5まで落として優勝争いから完全に脱落した。
ビヨンは、1番でセカンドをバンカーに入れボギースタートだったが、4、7番のパー5で二つバーディを稼ぐが8、9番で落として37、結局ガルシアと同スコアでターンした。
ビヨン逃げ切り、今大会2勝目
調子が戻らないガルシアは、10、12番と3パットボギーで万事休す。三度目の正直にはならなかった。
「途中から攻めから守るゴルフに変えたら安定してきた。」との言葉通りパーを重ねるビヨン。
一方、5つスコアを伸ばして-9として最終ホールを迎えたリー・ウェストウッドは2mに見事ツーオン。これを入れればビヨンにならぶところだったが、なんとイーグルはおろかバーディパットも外して足踏み。
次は丸山大輔が追いつくチャンス。18番をレイアップして3.5mにスリーオン。ところが、自分とスタンドの影が気になったというバーディパットはラインを外して-10でホールアウト、ビヨンに並べなかった。
そのプレーを見ていたビヨンは、きっちりスリーオン、ウィニングパットを真ん中から沈め-12でホールアウト苦しい一日にピリオドをうった。
2位には、大きな自信につながる戦いとなった丸山が、3位タイにはゴセット、ウェストウッド、平塚哲二が入った。
賞金王争いは、ハミルトンが26位タイで164万を獲得、一方、伊沢は77と崩れるも9位に入り564万を加算、通算1億1,900万円としハミルトンに200万の差をつけ逆転した。ハミルトンはこの大会で日本ツアーは終了のため賞金王の目はなくなり、片山も約50万しか稼げなかったため、伊沢が約1,500万円のリードをつけ大きく賞金王に近づいた。
それにしてもゴルフとはやってみなければ分からない。昨日まで完璧とも思えるプレーをしていたガルシアが、78を打つとは誰が予想できたであろうか。
デュバルの棄権に始まり、ガルシアの自滅、ビヨンの忍耐強さ、丸山の溌剌としたプレーなど、話題の多い4日間であった。
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