初日終わった時点でトップタイだった谷口徹が、昨日以上の66ストロークをたたき出しトップに立った。
3番、6番とバーディを取ると、17番を除く14番から18番までをバーディとし、一気に首位へ。現在賞金ランクトップを走る谷口らしいチャージだった。
その谷口を2打差で追いかけるのが今期1勝のブレンダン・ジョーンズ。そして3打差でアダム・スコットのオーストラリア人2人が続く。
注目の石川遼はパープレーでラウンドし28位タイで3試合ぶりに予選を通過した。

賞金ランクトップの谷口 徹が強さを見せつけた！

御殿場コースは7246ヤードのコースである。
そして、北風が吹くと球はさらに飛ばなくなり飛距離が出ないものにとっては、2打目以降を高い球で攻められないため、グリーンに止まる球で攻めることは難しい。
なにより、ここのグリーンは平均13と1/2フィート、場所とコンディションによっては14フィート近くあるのだ。ただ、乗せただけ、届いただけでは、グリーンに止めることすら出来ない。
それでも、彼は御殿場を攻める事が出来る。
実際、現在2位のジョーンズは今大会のドライビングディスタンスで4位、3位のアダム・スコットに至っては1位で平均飛距離は307.50ヤードとなる。
一方で谷口は出場選手81名中60位タイ。平均飛距離は270.00ヤードと37ヤードの差があるのだ。
バーディを6つ取り、ノーボギーでのラウンドを支えるものは、トミー中嶋が「世界に通用する」と絶賛するアイアンの技術と高度なマネジメントに他ならない。
特に、14番から16番まで3連続バーディ、そして18番は「レイアップ」してバーディ。
前半の3番と6番のバーディと合わせて6バーディは、今日ラウンドした選手でトップのスコアだった。
「今までのこの大会のなかで今回が最高の出来だし、良いゴルフが出来ている。」と満足げに会見では語った一方で「もう少し前半取れそうな気もしたんだけどね･･･。」と、まだまだスコアを伸ばせる手応えも感じているようだ。
「明日からは、取れるところは取って行ければ、良い結果になると思う」
勢いに乗った谷口の快進撃に注目だ！

アダム　スコット (c)GolfPark 2007

スコット、ジョーンズのオーストラリア人2人が谷口を追いかける！

世界ランク6位のアダム・スコットは、14番でスリーパットを叩くなど後半こそパープレーと不本意な成績で予選ラウンドを終えることとなったが、「調子が悪いわけではない」と自信をのぞかせた。ドライビングディスタンス1位という結果がそれを証明している。
彼と同じオーストラリア出身のブレンダン・ジョーンズもスコアを伸ばし、首位と2打差、2位という好位置につけている。
かれもドライビングディスタンスで4位というロングヒッターであり、2人とも「攻める」ゴルフが功を奏している。
谷口とは対照的なスタイルの2人が明日どのような結果を出すのか注目だ。

石川遼が3試合ぶりに予選通過！

進化を続ける天才・石川遼は、今日はパープレーとスコアを伸ばすことは出来なかったが、トータル3アンダーで無難に予選を通過した。
「ずるずるとスコアを落とさなくなりました。ボギーを叩いてもずっと我慢して、ドタバタしたゴルフにならなくなりました。
セカンドショットでグリーンを外した時に、かなりパッティングで見せ場を作ることが出来たし、落ち着いてパーを狙えるようになりました。（自分に）80点くらいあげたいと思います。」
と、自身の進化に手応えを感じたようだ。
久しぶりに4日間ラウンドできることに「あと2日間、プレーできることに喜びを感じています」と顔を輝かせていたスーパーアマチュア。
「最終日は、どういうモチベーションでいけるか・・・。
良いモチベーションでラウンドするには、明日はとても大事なラウンドとなりますね」
すでに、最終日をにらんだマネジメントはプロ顔負けだ。
明日の悪天候で変わるコンディションにどう対応するのか？
希代の天才に、富士は次々と試練を投げかける。

この他、7アンダー4位に河井博大、6アンダー5位タイに髙橋竜彦、丸山大輔、平塚哲二、室田淳が並ぶ。
招待選手のジェフ・オギルビーはノーボギーでラウンドし5アンダー9位タイ。
昨年の優勝者・中嶋常幸は背中の痛みをこらえ4アンダー18位タイに入り、無難に予選を通過した。

＜公式発表＞
ギャラリー：3,598人
天候：曇り
気温：17.1℃
風向：北北東
風速：3.6m/s

棄権：白 佳和　　1R終了後、背筋痛のため
棄権：立山光広　 7番ホール終了後（16ホール消化後）、左手首痛のため

谷口　徹 (c)GolfPark 2007