2位に5打差をつけてスタートした43歳の鈴木亨は、雨に見舞われる中で、ステディなプレーを維持して、通算14アンダーフィニッシュ。見事な逃げ切り勝利で5年ぶりの優勝を決めた。「前半に短いバーディパットを外して、昨日とは違う感じでしたし、今日は本当に長かったですね」と鈴木は振り返る。
15番、16番ホールの連続バーディで勝機を引き寄せた鈴木亨
時折、大粒の雨に見舞われた最終日。2位に5打差をつけてスタートした鈴木亨は、4バーディ3ボギーという内容で、通算14アンダーで5年ぶりの勝利をものにした。特に、15番、16番ホールの連続バーディが、勝機を大きく引き寄せた。
「5打差もあって、プロなら勝って当たり前の差でしたし、このチャンスに勝てなければ、勝利は今後もほど遠いと思っていたんです。ですから、前半からとてもプレッシャーを感じていて、昨日とは違う感覚でした。14番ホールまでは本当に苦しかった。でも、15番ホールで僕がバーディを取って、藤田(寛之)君がボギーだったので、少し楽になりました」と鈴木は振り返る。
「早く帰って、家族と笑顔で話がしたい」
「終盤、差が開いて、いよいよ本当に負けるわけにはいかないと思って、ドキドキしました。でも、18番ホールではティーショットもセカンドショットも、自分の中では最高のショットができました。優勝が決まって、ホールアウトしたときに息子がいてくれて、グッときましたね。娘からも手紙とお守りをもらっていたし、忙しい中で作ってくれたんでしょうね。家族は皆忙しくて旅行も全然行けないくらいですが、これから早く帰って、家族みんなで、笑顔で話がしたい」と鈴木は語っている。
他、9アンダー単独2位には兼本貴司。8アンダー3位タイには矢野東と藤田寛之。大会2連覇が期待された石川遼は、「逆転優勝できなかったということより、優勝争いに加われなかったことが悔しい」と、6アンダー6位タイに終わった。