一時、首位の座を奪われ6打差がついたものの、サンデー・バックナインでなんと29のスコアを叩き出した兼本貴司。最終ホールのイーグルで、劇的な逆転勝利を決めた。「前半は頭が白くなりかけて、あっぷあっぷ気味のゴルフでしたが、12番ホールで良いバーディパットが決まって、そこから吹っ切れました」と兼本は振り返る。
「最後はイーグルを狙っていました」という兼本貴司
12アンダー単独首位でスタートした兼本貴司は、出だしで2連続ボギーが先行し、前半は3バーディ4ボギーと一歩後退。ところが後半になって、6打差を一気にひっくり返す大爆発。最後の最後での逆転勝利を決めた18番ホールのイーグルを含む、後半2イーグル4バーディ1ボギーの29という内容で、素晴らしいプレーを披露した。
「バーディでプレーオフという状況でしたが、最終ホールでセカンドショットを打つときには、実はイーグルを狙っていました。プレーオフになると、またリズムが変わってしまうし、どうしても本戦で決めたかったんです。イーグルパットはフックして外れるかと思いましたが、うまく切れずに入ってくれました」と兼本は語る。
「後半はピンしか見ていなかった」
「11番ホールのボギーで諦めかけましたが、12番ホールのバーディが決まって、それが大きかった。あとはもうピンしか見ていませんでしたね。今週はフェアウェーに置かないと、ゴルフができないセッティングの中、プロとしてプレーしてきて、これほど面白いコースはなかったくらいです。自分のゴルフは遅咲きですが、中嶋常幸さんと出会って、ゴルフのノウハウを教えていただいたお陰だと思います」と兼本は語っている。
他、8バーディ1ボギーという素晴らしいゴルフを見せながらも、土壇場で逆転されたのは17アンダー単独2位の井上信。「盛り上げ役になってしまったけど、2位も初めてだし、この悔しさを次につなげたい」と井上は語る。12アンダー単独3位には、キラデク・アフィバーンラト。11アンダー4位タイには谷昭範と山下和宏という結果に終わった。
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兼本貴司
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