通算4アンダー・6位タイで最終日のラウンドをスタートした武藤俊憲が、1番ホールでバーディーを奪うと、前半で3連続バーディーを含む6バーディー・ノーボギーの30をマーク。首位と4打差を一気にひっくり返し、リーダーボードの頂点に駆け上がった。
ハーフターン後もその勢いは衰えず、10、15、17番ホールでもバーディーを奪って2位との差を広げていく。
最終18番ホール・パー5では、ツーオン狙いの2打目をグリーン左に外し、3打目をバンカーに打ち込むトラブルとなり、4オン・2パットのボギーを叩いたものの9バーディー・1ボギーの63、通算12アンダーでフィニッシュ。2位に4打差をつけての大逆転劇で、2年ぶりのツアー通算4勝目を飾った。
大会3日目が強雨によるコースコンディション不良のため、競技は54ホールに短縮された。36ホール終了時点で通算8アンダー・首位に立っていたスペインのゴンサロ・フェルナンデス-カスタノは、思うようにスコアを伸ばせず、1バーディー・1ボギーの71で回り、通算8アンダー・2位に終わった。
フェルナンデス-カスタノに1打差の2位で発進した谷原秀人は、75とスコアを乱して10位タイ、最終日に68をマークしたシェーン・ローリー(アイルランド)とリッキー・バーンズ(アメリカ)が3位タイ。単独5位には18番ホールで、この日唯一イーグル奪取でギャラリーを湧かせたブレンダン・ジョーンズ(オーストラリア)が食い込み、7位には片山晋呉、藤田寛之、薗田峻輔の3人が入った。
10年全米オープン覇者のグレーム・マクダウエル(北アイルランド)は通算4オーバー・38位タイ、2週連続優勝の期待を集めたアマチュア松山英樹選手は77と崩れ、通算5オーバー・43位タイでフィニッシュ。「予選通過することが一番最初の目標だったので、それはクリアー出来ました。ドライバーとパットの精度をもっと高めたい」。松山選手は初出場の収穫と今後の課題を得て、クラブハウスを後にした。
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武藤俊憲
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【3日目レポート】大会3日目は競技中止
競技は54ホールに短縮され、明日20日 午前8時からティーオフ予定
第38回目を迎えたダンロップフェニックストーナメント。第3ラウンドは強雨によるコースコンディション不良のため、19日午前10時30分に中止が決定した。
前日から降り出した雨は止む気配がなく、第3ラウンドは午前8時からのスタート予定だったが、9時30分にスタート時間を変更され、天候の回復を待った。だが、その後も天候回復が見込めず、コースコンディションの不良によって第20回大会(94年)以来、17年ぶり2度目の54ホール短縮競技となる。
94年大会は、土曜日に第2ラウンド、日曜日に最終ラウンドを行い、首位の新帝王トム・ワトソンを2打差・4位タイでスタートした尾崎将司が逆転。通算15アンダーで大会初優勝を飾り、大会記録となっている大会3連覇の1勝目にもなった大会でもある。
38回大会を制するのは果たして誰か、首位に立つゴンサロ・フェルナンデス-カスタノが逃げ切るのか、鮮やかな逆転劇を演じるプレーヤーが出てくるのか…。最終ラウンドは明日8:00にティーオフする。
ゴンサロ・フェルナンデス・カスタノのコメント
(中止について)
とても残念。トーナメントを楽しむ時間が短くなったことは、選手にとっても、ファンにとっても、スポンサーにとっても残念なことです。
(残り18ホールの戦い)
プレースタイルやゲームプランは、今までやってきたことをぶつけるだけ、変えるつもりはありません。
(1打差のリードだが)
自分のプレースタイル、ゲームプランに忠実にいくのみです。1打差しかなく、素晴らしい選手達が下位に大勢いるので何が起こるかわからない。とにかくベストを尽くすだけです。
このコースでは、自分が立てたプランに特に忠実でなければいけない。ゲーム展開がどうであれ、一昨日、昨日同様のプレーを心がけるだけです。
先週のバークレイズ・シンガポールオープンでも同じような状況の中で最終日を迎えているので、先週から学んだことを活かせるようにしたい。