11アンダー単独首位スタートの高山忠洋は、終盤に宮里優作に並ばれたものの、上がり2ホールで宮里を突き放し、最後はイーグルフィニッシュ。通算15アンダーで今季2勝目、ツアー通算5勝目を決めた。「ショットの調子が悪いので、不安が大きかったので、その呪縛から開放されたような気分です。でも、競り合う展開で、最後の最後まで分からなかったので、とても楽しかったですね」と高山は振り返る。
1mにつけるスーパーショットで勝利を引き寄せた高山忠洋
大会最終日は、今季2勝目に挑む高山忠洋と初勝利を目指す宮里優作の白熱した戦いが展開。16番ホールの時点で、両者ともに首位タイで並び、17番ホールで宮里がボギーとして均衡が崩れた。最終ホール・パー5では、高山がセカンドショットを約1mにつけるスーパーショットを放ち、勝利を引き寄せ、イーグルフィニッシュで見事な優勝を決めた。
「18番ホールのセカンドショットは、会心の当たりだと大き過ぎるので、80点くらいの出来で飛んでくれました。寄ったことはギャラリーの反応で分かりましたね。優作の飛距離なら、簡単にバーディを取ってくると思ったし、とにかく、最低でもバーディにしないと追いつかれると思っていました」と高山は振り返る。
石川遼を抜いて賞金ランキング2位に浮上!
優勝賞金4000万円のビッグイベントを制して、高山は石川遼を抜いてランキング2位に浮上。現時点で今季、唯一2勝を上げた日本人プレーヤーとなった。
「ランキング2位は、あまり実感がないですね。でも、賞金1億円まであと300万くらいで、その大台に手が届くところまできていることが嬉しいです。日本人の2勝は誰もいませんか…。開幕戦と最終戦の優勝なので、これもあまり実感がありませんし、日本人もいれば韓国人選手もいる日本のツアーと考えているので…。最終戦で勝てば、3勝の最多勝利を上げたベ・サンムンに並びますが、チャンスがあれば今日のような気合で臨みたいですね」と高山は語っている。
他、13アンダー単独2位には、「今日は楽しかった。良い緊張感の中でラウンドできました」という宮里優作。10アンダー単独3位に上田諭尉。ランキング74位で、逆転シード入りに挑んでいた冨山聡は8アンダー4位タイと大健闘して、シードを確定。すし石垣は石川遼と並ぶ6アンダー11位タイでランキング64位に浮上し、賞金シードを決めた。
また、本大会に出場しなかったものの、2011年の賞金王が確定したのは韓国のベ・サンムン。「今季は、開幕から調子が良くて、もうすぐ勝てると確信していました。8月のKBCオーガスタで初勝利を上げて、東海クラシック、日本オープンでも優勝することができました。今、米ツアーのQスクールファイナルに出場するため渡米していますが、今年日本で充実した1年を送ることができて感謝しています」と語っている。尚、2010年のキム・キョンテに続き、2年連続で外国人選手が賞金王となるのは、史上初の出来事となった。