プレーオフを制してE・モリナリが日本ツアー初参戦初優勝!
欧州ツアーの昨年賞金王ロバート・カールソン(スウェーデン)が最終日のベストスコア65をマーク。通算13アンダーにスコアを伸ばし、最終組で一緒にラウンドした前日首位のエドアルド・モリナリ(イタリア)を捕らえ、勝負はプレーオフへと持ち込まれたのだった。
さすが欧州ツアー賞金王の実力。カールソンは前半でスコアを4つ伸ばし、後半に入っても安定したプレーで2バーディーを奪取。6バーディー・ノーボギーの65でフィニッシュ。だが、モリナリも今季欧州チャレンジツアー賞金王の意地を見せ、首位の座を譲らない。前半でスコアを二つ伸ばし、後半でも3バーディーを奪う。そんな両選手のプレーぶりは、マッチプレーを思わせるほどだった。「世界トップランクの選手であるカールソンと優勝争いをできるのは、良い経験になると思う。そして勝てたら最高だ」と話していたモリナリも、その実力を存分に発揮した戦いぶり。
モリナリはプロ転向の前年、05年には全米アマチュア選手権を制している。予選ラウンドのストロークプレーでは48位タイでフィニッシュし、決勝ラウンドのマッチプレー出場64選手を決めるプレーオフで、見事勝ち上がった実績がある。そして、決勝ラウンドでのマッチプレーでも粘り強さと勝負強さで優勝を手にしたのだ。全米アマ覇者の資格で翌06年の全英オープンに出場し、その後プロ転向。ストロークプレーの競技方式が主流の中、1対1の戦いであるマッチプレーでも無類の強さを秘めている選手だったのだ。
今年も欧州チャレンジツアーですでにプレーオフ1回を経験しており、勝利を飾っている。そんな「土壌」もあったからだろう。18番ホール(560ヤード・パー5)で行なわれたプレーオフ2ホール目、モリナリがバーディーパットを決め、日本ツアー初参戦初優勝を手にしたのだ。
「世界ランキング50位以内の入ることを目標にしているけれど、このビッグなトーナメントで勝てたことで、50位内に入れるかもしれない。それが嬉しい」とモリナリ。
一方、プレーオフで敗れたカールソンは「欧州ツアー選手2人で首位争いができたことが良かったし、そのことを二人とも誇りに思いたい。(敗れはしたものの)本戦での6バーディー・ノーボギーのゴルフはベストラウンドだったよ」と自分のプレーぶりに満足していた。
日本人選手の中では、宮瀬博文が通算7アンダーの3位タイに入る大健闘を見せた。復調の兆しを見せている丸山茂樹は、最終日に3バーディー・ノーボギー68をマークして通算5アンダー・7位タイにジャンプアップ。その存在感を強烈にアピールした。
最年少での賞金王を争っている石川遼は通算1アンダー・22位タイ、一方の池田勇太は通算5オーバー・46位タイに終わり、賞金ランク1位の座を石川が死守。その差は約700万円となった。
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ロバート・カールソン&エドアルド・モリナリ
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